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麻疹ウイルスでがん細胞を攻撃 東大が治療法開発

東京大学の甲斐知恵子教授らは、麻疹ウイルスを使いがん細胞を 攻撃する新たな治療法を開発した。

ウイルスががん細胞の中で増殖し、 がん細胞が死滅する。マウスを使った実験では、乳がん細胞や肺がん細胞に 効果があった。

3年以内の臨床研究を目指す。

この麻疹ウイルスは、がん細胞の表面にある「ネクチン4」と いう部分を目印に、がん細胞に入る。直後に増殖して細胞を壊す。

麻疹ウイルスは白血球などにも感染するが、遺伝子を組み換えて 白血球を認識できないようにした。  

研究チームは、ヒトの乳がんや肺がんの細胞をマウスに移植し、 40日後の腫瘍の体積を調べた。

そのままだと6倍になった例が あったが、ウイルスが作用した腫瘍は大きくならなかった。  

健康なサルにウイルスを投与した実験では、麻疹の症状が表れず、 安全性が確認できたと説明している。

ウイルスはがん細胞だけで 増殖するので、体の外に出ても野生のウイルスと遺伝子が 組み換わるリスクはないとみている。


2016/1/17 日本経済新聞 電子版







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