東芝は2016年1月8日、放射線医学総合研究所とともに、腫瘍に対して360度の任意の角度から重粒子線照射を可能とする、軽量・小型の回転ガントリーを完成させ、同研究所に設置したと発表した。
重粒子線治療装置の一部である加速器や回転ガントリーは、大きな常伝導磁石によって高磁場を発生させて炭素イオンの粒子線を輸送・制御するため、装置が非常に大型となるのが課題だった。これまで重粒子線回転ガントリーは、ドイツの施設にある全長25m…
東京大学の甲斐知恵子教授らは、麻疹ウイルスを使いがん細胞を攻撃する新たな治療法を開発した。
ウイルスががん細胞の中で増殖し、がん細胞が死滅する。
マウスを使った実験では、乳がん細胞や肺がん細胞に効果があった。3年以内の臨床研究を目指す。
この麻疹ウイルスは、がん細胞の表面にある「ネクチン4」という部分を目印に、がん細胞に入る。直後に増殖して細胞を壊す。麻疹ウイルスは白血球などにも感染するが、遺伝子を…
腸がんは、予測がん罹患数第1位、死亡数第2位のがんだ。
このがんの検査である「大腸カプセル内視鏡」が保険適用になって2年が過ぎた。しかし、いまだ認知度は低い。国立がん研究センター中央病院内視鏡科・角川康夫医長に聞いた。
■痛くない、恥ずかしくない
大腸がんは早期では自覚症状に乏しいので、最悪の事態を避けるには大腸がん検診を受けることが不可欠だ。最も精度が高いのは、肛門から内視鏡を入…
日本人の死因1位を占めるがん。著名人ががんで亡くなった、闘病中というニュースも日々報じられています。
がんの克服と治療法の普及は世界の医療界の課題です。折しも20日には全国がん(成人病)センター協議会による、がん患者の「10年生存率」のデータが国内で初めて公表されました。
がん治療が報じられる時、誤解されがちなのが「がんの標準治療」という言葉の意味です。治療成績が高いのは標準治療な…
■自分の耳を疑った「がん離婚」という言葉
「妻ががんになったことが原因で、離婚したがる夫はめずらしくない」
このようなことを聞くと、「まさか」と思う人は多いでしょう。私も初めて聞いたときはそう思いました。「死ぬかもしれない」という恐怖に怯えている妻に、そんな追い打ちをかけることができる夫がい…